不安に目の前が暗くなる

現実と向き合い、今日のノルマをこなす。ああ、逃げたい。
疲れたので海を見に行く。着いたのは19時、真っ暗で何も見えない。駐車場でスケボーを少しだけやって食事へ行く。店に入ると知り合いの女のコが。せっかくなので相席する。僕は魚のフリットのピタ・サンドを、彼女は生ハムのパスタを頼んだ。女のコはなぜあんなにパスタを好むのだろう?同じ麺類でもラーメンはあんまり食べないのに。オシャレそうなイメージがいいのだろうか?いや、僕も好きなんだけど、パスタ。
料理が来る前の会話に、今日がある共通の知人の女のコの誕生日であることを何の気なしに彼女がしゃべった。僕はそれを聞いて一気に食欲が。
実は僕はそのコと一時期親密な付き合いだったのだ。僕はそのコを好きだったけど、そのコは一人でいるのがさみしくて僕といるだけだった。そのコはあることで僕を傷つけ、僕は痛みに耐えられずにそのコのもとを逃げ出した。もう随分前のことだけど、それでもたまに思い出しては後悔に胸を締め付けられる。そのコはちょっと前にこの町を出て行った。何か一騒動あったらしいことは雰囲気でわかるけれど、何があったのか僕は知らない。知りたいけれど、なんとなく怖くて、まだ誰にも聞けないでいる。
料理の味はおぼえていない。一人になりたかった。さもなくば目の前のコに、そのコとあったことをあらいざらいブチマケてしまいたかった。
体面を守りたい臆病さが勝り、勘定を済ませて先に店を出た。
以前仕事でお世話になったことのある人から電話が。珍しい。ちょうど今ヒマにしているそうで会いに行く。
その人は50代の男性で、小さな会社の取り締まり役をしている。前の仕事のときに彼の会社に営業をかけたことで知り合った。彼は町の事情通で、いろんな面白い話を聞かせてくれる。今日の話題はこの町の行く末についてだった。
日本全国、どこもそうだろうが、僕の住む町も明るい話題は少ない。彼は僕に大きな期待を寄せてくれている。その期待が今日はツラかった。重い。
何だか不安な気持ちでこの日記を書いている。
シャワーでも浴びよう・・・